2018年1月17日水曜日

「ツバメは巣を立った」


 久しぶりにチェックしてみたら、SLATS(ツバメ)が動いておりました。
 グラフは横軸が時間、縦軸が軌道長半径で、横軸は1マス1日、縦軸は1マス20km、縦軸の原点は地表高度です。
 一番下の赤い線がツバメで、1月13日頃から継続的に減速を行っているのが確認できます。また、よく見ると、7日頃にも若干の減速を行い、わずかに半径が小さくなっています。
 おそらく、7日にスラスタの動作確認を行い、正常に(あるいは問題ない範囲で)動作することが確認されたため、機動の変更を開始した、ということではないかと思います。

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 燕は巣を立った、というのは、なかなかかっこいい響きだと思います。鷲は舞い降りた、に近い感じですね。向こうは着陸するのがミッションですから「舞い降りた」という表現ですが、SLATSの場合は、「大気の中を舞う」というのが最大のミッションですから、「巣を立った」という表現が似合うかな、と思ってこのタイトルにしました。
 現在は520km付近を飛んでいますが、目標では2年ほどを掛けて高度180kmまで下ろすそうです。
 高度を落とす物体といえば、キューブサット等は簡単に落ちてきますが、グラフで見ても「落ちてる」というのがわかるような動きです。おそらく、ツバメはある程度の高度を保って「飛び続ける」ようなグラフになるはずです。
 もうしばらく、雛鳥を愛でるように眺めるとしましょう。
 (蛇足ですが、僕は本物のツバメというのは見たことがありません。北海道でも、結構広い範囲にいるようなので、どこかで見かけているのかもしれませんが、意識して見かけたことはありません)

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