2017年2月2日木曜日

ふりーだむ

 最近ネタがないので例によってTLEウォッチです。


 ISSとSTARS-C、それからFREEDOMの地心からの距離をプロットしたグラフです。衛星番号41930がFREEDOMのはずですが、Celestrakではまた入れ替わってます。

 地心からの距離なので、グラフ下端の6371kmあたりが地表となり、上端の6871kmあたりが高度500kmとなります。100km/div(25km/div)です。
 横軸は1900年1月1日からの経過時間を示しています。1day/divです。

 値が上下に振動しているのは、ISSと言えども完全な真円の軌道ではないためです。今のところISSは焦点が中心から5kmくらいズレた楕円軌道で、±5km(10km pp)の振幅を示しています。
 本来、人工衛星を緯度経度高度で表した場合、この振幅は2つの正弦波を重ねた波形となります。これは地球が極方向につぶれた楕円体であるため、南北方向の移動時に直下の地面の高さが変わるため、相対的に人工衛星の高度の変化として出てくるわけですが、見づらいので今回は地心からの距離をプロットしています。

 ISSは400kmを少し上回ったあたりにいます。FREEDOM放出直後もだいたい同じくらいの高度ですが、最近では遠地点が350kmを下回り、近地点は325kmを下回っています。傾きとしては1日に10kmくらいのペースに見えるので、あと数日の間に近地点が300kmを下回り、直後には遠地点も300kmを下回りそうな感じです。

 以前、TRICOM-1の軌道を予測した時に、「まず遠地点が下がって円軌道に近くなり、やがて全体的に高度が下がる」と予想しましたが、このグラフを見る限りでは、その予想は外れています。
 FREEDOM放出直後の離心率はおよそ0.001ほどでしたが、最近では0.0017ほどとなり、少しずつ離心率が大きくなっています。上記の予想をした理由としては、遠地点よりも近地点のほうが大気が濃く、近地点のほうがより強く減速され、近地点での減速は遠地点の降下を引き起こす、という予想からでした。しかし高度400kmで膜を広げたような状態ではあまり関係ないようです(あるいはそもそもこの予想自体が間違っているか)。



 そろそろ違うネタも探してこないとなぁ。

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